トップメッセージ

このたび、池田泉州ホールディングスの取締役代表執行役社長兼CEO、及び池田泉州銀行の代表取締役頭取兼CEOを拝命いたしました阪口でございます。

池田泉州ホールディングスが誕生してから15年以上が経過し、地域社会に密着し、お客さまや地域の皆さまとともに歩んできました。今後も、金融グループとしての社会的責任を果たしながら、さらなる発展を目指し、挑戦を続けてまいりたいと考えております。

現在、当社グループを取り巻く経営環境は転換点を迎えています。特に大きいのは、超低金利政策の見直しを受けた「金利のある世界」への移行です。長らく金融機関を取り巻いてきた超低金利環境では、融資収益の確保や資金運用の難しさが続いていたのに対して、金利が上昇局面に転じたことで、金融機関のあり方が問われる局面となっています。

経営にとって一定の追い風となる部分はあるものの、預金コストの上昇、債券評価損、信用リスクの増加といった新たな課題が顕在化しているのも事実です。このような環境の変化について、当社グループにとっての「再成長のチャンス」として活かすためには、一層の経営のかじ取りが重要であると考えます。

現在進行中の「第5次中期経営計画Plus」は2025年度が最終年度となります。計画では収益力と資本効率の改善に取り組み、2025年度の連結純利益目標を147億円に上方修正し、ROEについても従来想定の4%台から6.1%に引き上げました。これは、本業利益が100億円を超える水準で安定的に確保できる体制が定着してきた結果です。

当社グループは2026年度からの次期中期経営計画に加え、新たに「長期経営戦略」の策定に着手しています。これまでの中期経営計画では、筋肉質な経営体質を構築し、財務基盤の強化に主眼を置いてきました。今後は短期や中期の視点にとどまらず、10年後のあるべき姿からバックキャストして戦略を構築しています。

最後に、ステークホルダーの皆さまには、日頃より当社グループへの温かいご支援を賜り、心より御礼申し上げます。私たちは、地域社会の未来とともに歩みながら、持続可能で誠実な経営をこれからも追究してまいります。