環境に配慮した取組み

本業の金融サービスを通じた環境問題への対応

グリーンローンの実行について 〜ニッセイプライベートリート投資法人との契約締結〜

池田泉州銀行は、2025年3月、ニッセイプライベートリート投資法人に対し、グリーンローンを実行しました。グリーンローンは、資金使途を環境に配慮した事業(グリーンプロジェクト)に限定する商品です。本件は、十分な環境改善効果が見込まれるプロジェクトへの資金であり、格付投資情報センター(R&I)より、グリーンローン原則、およびグリーンローンガイドラインへの適合性についてセカンドオピニオンを取得しています。

ファイナンス概要

融資額:5億円
資金使途:グリーン適格不動産に係る不動産信託受益権の取得資金

大阪市との連携協定締結について

池田泉州銀行は、大阪市と「ゼロカーボン おおさか」の実現に向けた脱炭素経営の促進及び支援等に関する連携協定書を締結致しました。

当行は、本連携協定を活用しながら、取引先企業の脱炭素に向けた取組みのサポートを強化すると共に、地域の脱炭素化の実現にも貢献してまいります。

※「 ゼロカーボン おおさか」とは、温室効果ガスの排出量と森林等による吸収量とが均衡し、温室効果ガス排出量実質ゼロとする脱炭素社会を実現した大阪市の姿。大阪市は「大阪市地球温暖化対策実行計画〔区域施策編〕(改定計画)」において、2050年の「ゼロカーボン おおさか」の実現を長期目標に掲げ、2030年度までに市域の温室効果ガス排出量を2013年度から50パーセント削減するため、地球温暖化対策の取組みを推進しています。

連携事項
  • 事業者における脱炭素経営の促進及び支援
  • 脱炭素化に関する広報活動及び普及啓発
  • その他温室効果ガス排出量の削減に資する事項

「池田泉州SDGs経営応援ローン」の取扱開始

SDGs経営の向上に取り組む事業者の皆さまをサポートするため、資金繰り支援とあわせて、当社グループまたはアライアンス先によるSDGs関連のコンサルティングメニューを無償で提供する「池田泉州SDGs 経営応援ローン」の取扱いを開始しました。

メニュー例
  • SDGs 宣言書作成サポート
  • 人材育成サポート
  • 労務管理改善サポート
  • 業務効率化サポート
  • 2025年3月末までの実績:37件/5,060百万円

SDGs私募債「絆ふかまる」

「絆ふかまる」は、私募債を発行する企業(以下、「発行企業」という。)から受け取る手数料の一部を活用して、池田泉州銀行がSDGsに資する法人団体等に寄附する私募債です。発行企業には「教育支援」「医療支援」「環境保全」「食の安心支援」実現の視点から、寄附先として当行の営業エリア内の学校、医療機関、公益的な活動を行う法人団体などをご指定いただきます。当行は、本私募債の提供を通じて、お客さまの多様な資金調達ニーズにお応えするとともに、持続可能な地域社会の実現に貢献します。

2021年6月〜2025年3月までの実績
(寄附手続きが完了していない3件は除く)

池田泉州ホールディングス傘下の池田泉州銀行と池田泉州リースは、「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(21世紀金融行動原則)」に署名しております。池田泉州ホールディングスグループとして、SDGs私募債「絆ふかまる」、自家消費型太陽光投資パッケージ(リースモデル)等、さまざまな取組みを行っております。
21世紀金融行動原則

サステナ通信 SIHD-ship

2022年8月より毎月発刊している、『サステナ通信SIHD-ship』は、「サステナビリティ宣言」に基づき、全役職員一人ひとりがリテラシーを向上させ、持続可能な地域社会の実現にどう取り組むのかを考える機会創出のため発刊しています。2024年度も12回発刊し、2025年5月末までに34回発刊しました。

SDGs/ESG 経営・燃料費高騰対策支援

自家消費型太陽光投資パッケージ(リースモデル)の取扱開始
池田泉州リースは地元中小企業に対し、「リース方式」での自家消費型太陽光発電設備導入スキームを共同提案できるよう、太陽光発電開発事業者と業務提携しました。本スキーム導入により、地元中小企業はSDGs/ESG経営に向けた取組みや燃料費高騰対策として、初期投資の負担なく、太陽光発電による再生可能エネルギーを利用出来、CO2排出量削減による環境保全にも貢献することが可能となります。
池田泉州ホールディングスグループは徹底したソリューションで地域の皆さまのお役に立ち、地域に愛される金融グループを目指してまいります。

2025年3月末まで

太陽光発電開発事業者との提携(リースパッケージ開発)以降
件数:21件
リース契約額:1,032百万円

指標と目標

当社グループでは、気候変動問題に関する中長期目標として次のように定めております。

サステナブルファイナンス※1目標

目標
2022年度〜2030年度 実行額累計:1兆円
実績
2025年3月末時点:3,396億円※2

  • ※1 資金使途が環境、社会分野の課題解決につながる投融資、SDGsへの取組みを支援・促進する投融資
  • ※2 なお、日銀気候変動対応オペの対象投融資の対象残高は329億円です(2025年3月末時点)
CO2排出量削減目標

中期目標(〜2030年度): 2013年度比60%削減
長期目標(〜2050年): カーボンニュートラル

CO2排出量について

当社グループでは、TCFD提言等を踏まえ、下記の通り算定をおこなっております。

  • ※1 池田泉州銀行単体で算出しております。
  • ※2 国内事業法人向け融資1.9兆円を対象に算出しております。
C-Turtle®の導入について

当社グループでは、温室効果ガス(GHG)排出量算定の高度化を図るため、金融機関の国際的基準「PCAF スタンダード」に準拠したファイナンスド・エミッションの可視化と削減を支援するプラットフォームである「C-Turtle®FE」を導入しました。

スコープ3の投資内訳

カーボンニュートラルに向けたロードマップ

当社グループでは、2050年カーボンニュートラルに向けて、ロードマップを作成しております。

ロードマップ

生物多様性・自然資本への取組み

当社グループの営業エリアは、大阪湾及び大阪平野を取り囲むように山地が存在し、海、山、河川、農地等、多様な自然環境が見られるとともに、幅広い分野の産業が集積しており、都市と自然が隣接しているという特徴があります。
当社グループでは、事業活動と自然資本との関係性を把握するため、TNFD提言金融機関向け追加ガイダンスを参照し、池田泉州銀行の融資セクター毎の自然資本への「依存と影響」の分析を実施しました。

  • 実施方法:TNFD提言において推奨されているLEAPアプローチに沿って
  • 実施活用ツール:ENCORE(自然資本への依存度や影響度を可視化するツール)
生態系サービスへの依存

分析の結果、多くのセクターで水資源の調整や天候の調整を行う自然生態系サービスに依存していることがわかりました。

自然資本への負荷

分析の結果、GHG排出、水使用、有害物質排出などが複数のセクター共通の影響項目であることがわかりました。

当社グループは、引き続き、特定した依存と影響に関する情報を考慮し、自然関連のリスクと機会の分析を実施してまいります。